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企業イメージをアップさせるコンプライアンス遵守を解説

テレビやネットニュースでたびたび聞く「コンプライアンス」の遵守は、企業の経営体制を維持するための重要な要素です。
もし、企業や所属する従業員がコンプライアンス違反を犯してしまうと、企業イメージの低下や取引先との関係悪化など、経営体制にさまざまな悪影響を与えてしまいます。

今回は、コンプライアンス遵守に必要な要素や、違反したときのリスクについて解説。対策の1つである反社チェックについても説明していきます。

【参考】より深く知るための『オススメ』コラム

👉コンプライアンス違反とは?事例や法令遵守のための取り組みを解説

👉反社チェック(コンプライアンスチェック)を無料で行う方法

👉コンプライアンス違反の罰則とは 起こさないための対策と事例を詳しく解説

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目次[非表示]

  1. 1.コンプライアンス遵守とは
    1. 1.1.コンプライアンス遵守するために必要な要素
      1. 1.1.1.方針の明確化
      2. 1.1.2.組織の構築
      3. 1.1.3.予防的コンプライアンス
      4. 1.1.4.治療的コンプライアンス
      5. 1.1.5.環境整備コンプライアンス
  2. 2.コンプライアンス違反で生じるリスク
    1. 2.1.コンプライアンス違反の事例
      1. 2.1.1.大手不動産管理会社A社「内部情報持ち出し」
      2. 2.1.2.B市「個人情報の入ったUSBメモリ紛失」
      3. 2.1.3.株式会社E社「パワハラによる過労死」
      4. 2.1.4.認可保育園「ハラスメントによる保育士一斉退職」
      5. 2.1.5.大手洋菓子製造メーカーF社「期限切れの原料使用」
  3. 3.コンプライアンス遵守に必要な反社チェック・コンプライアンスチェックとは
  4. 4.まとめ

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コンプライアンス遵守とは

コンプライアンス遵守とは

コンプライアンス遵守とは、企業が「社内規範・規則」「社会的倫理観」に従って行動することを意味しています。
コンプライアンスは英訳すると「従う・承諾する」という意味で使用されますが、時代の変化に伴い「社内規範・規則」や「社会的モラル」を守るという意味でも使われるようになりました。

2000年代から、コンプライアンス違反が取り上げられる機会が増え、粉飾決算、食品偽装、内部情報流出など企業単位の事例や、ツイッターやインスタグラムなどのSNSで、従業員個人がコンプライアンスに違反するような画像や動画を投稿する事例などがあります。

1度でもコンプライアンスに違反してしまうと、マスメディアからニュースとして取り上げられ、クライアントや従業員、株主からの批判や取引停止、行政処分の対象となり、最悪の場合、経営破綻に追い込まれるケースもあります。

そのため、健全な企業経営を続けていくためにも、コンプライアンス遵守は重要です。

関連記事:コンプライアンスが重要視される理由とは?必要なワケを解説

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コンプライアンス遵守するために必要な要素

コンプライアンスを適切に守っていくためには、コンプライアンス遵守に必要な要素を明確に理解する必要があります。
計画なしに進めていくと、無駄な労力がかかったり、思わぬ部分でコンプライアンス違反となる可能性もあります。

ここからは、具体的にコンプライアンス遵守のために必要な要素について解説していきます。

  • 方針の明確化
  • 組織の構築
  • 予防的コンプライアンス
  • 治療的コンプライアンス
  • 環境整備コンプライアンス

それぞれ詳しくみていきましょう。

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方針の明確化

まずはコンプライアンスに対する企業の方針を明確化しましょう。
方針が決まらないまま、コンプライアンスに対する施策を決めても、費用対効果が見込めません。

始めに「自社のコンプライアンス違反になりそうな部分」を抽出し、現状の企業状態を把握することで、施策を立てやすくなります。
その後、社内規定・規範の決定・修正を行いましょう。

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組織の構築

定めた社内規定やルールに従って、組織を構築していくことも重要です。
コンプライアンスは企業単位で守ればいいものではなく、従業員1人1人がコンプライアンス違反の重要性を理解し遵守する必要があります。

そのため、社員研修や外部講師の指導などで、従業員への適切なコンプライアンス教育を行えるようなプログラムの実行が重要です。
適切な教育を行い、コンプライアンス違反を従業員単位で未然に防ぎましょう。

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予防的コンプライアンス

予防的コンプライアンスとは、企業の目的に反する、もしくは社内規範に違反するのを未然に防ぐ行動のことをいいます。
企業と従業員間で目指している方向が異なっていたり、法律・法令に関する知識が全従業員に周知されていないと、コンプライアンス違反のリスクは上がっています。

企業側は国が定めている法律・法令を遵守する必要があるので、「現状違反している箇所はないか」「今後違反しそうな箇所はないか」などの潜在的リスクを社内で洗い出し、対策を立てる必要があります。

従業員側も、現場で起こるリスクを上に報告することはもちろん、企業が守るべき法律・法令をしっかりと理解しておくことが重要です。
予防的コンプライアンスを実行するには、企業と従業員間の信頼関係を構築していくのが大切です。

関連記事:IPO準備企業が上場審査に向けて整えるべき労務管理体制とは

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治療的コンプライアンス

治癒的コンプライアンスとは、コンプライアンス違反などの問題が発生したときに、発生した問題に対してあらかじめ対策を立てることです。

企業や従業員がコンプライアンス対策を万全に行ったとしても、ある1人の従業員が問題を起こせば、企業全体のコンプライアンス違反として取られてしまいます。

そのため、企業はコンプライアンス違反が起きた際の対策を立てておくことで、リスク低減に繋がり、被害を最小限に抑えることができます。

環境整備コンプライアンス

環境的コンプライアンスとは、企業内外問わず、常に違反行為の背景となる制度や環境の改善を行うことです。
他のコンプライアンス要因とは違い、個々の企業で対応できる問題ではないため、同じ業界の企業が共同で行うケースが多いです。

かなり抽象的なコンプライアンスのため、現状の問題を明確化し、必要であれば専門家にも依頼し、大所帯で対策を行っていく必要があります。

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コンプライアンス違反で生じるリスク

コンプライアンス違反で生じるリスク

企業もしくは所属する従業員が、コンプライアンス違反を起こしてしまうと、企業のイメージが下がるのはもちろん、クライアントや株主などとの関係悪化、取引停止、最悪経営破綻まで発展してしまう可能性があります。

2019年には「コンプライアンス違反」が原因で倒産した企業は225社と非常に多く、2011年から8年連続200件を超えています。
明らかなコンプライアンス違反はもちろん、新型コロナウィルスの蔓延で、リモートワーク推進されたことによる被害も増えており、いつどこで何が起こるかわからない状況です。

そのため、企業は常にコンプライアンス違反のリスクを考えて、対策を立てて実行していく必要があります。

参照:帝国データバンク「コンプライアンス違反企業の倒産動向調査(2019年度)」

コンプライアンス違反の事例

コンプライアンス違反の事例は、パワハラやセクハラなどの「ハラスメント」や過労問題などさまざまな原因があります。
ここでは、いくつかのコンプライアンス事例についてご紹介します。

  • 大手不動産管理会社A社「内部情報持ち出し」
  • B市「個人情報の入ったUSBメモリ紛失」
  • 株式会社E社「パワハラによる過労死」
  • 認可保育園「ハラスメントによる保育士一斉退職」
  • 大手洋菓子製造メーカーF社「期限切れの原料使用」

業種問わずどの企業でも起こりうる事例なので、今後当てはまりそうなものがあれば、早急にコンプライアンス違反対策を打ち出しましょう。

関連記事:コンプライアンス違反とは?事例や法令遵守のための取り組みを解説

  コンプライアンス違反とは?事例や法令遵守のための取り組みを解説 近年増加している企業のコンプライアンス違反。 一度違反してしまうとこれまで積み重ねてきた企業の実績や価値、信頼感を一気に失い、経営破綻まで追い込まれてしまうケースも。 このようなリスクを負わないためにも、コンプライアンスについてしっかりと理解して対策を行う必要があります。 今回は、コンプライアンス違反のリスクや実際に起こった事例を中心に解説。 最後にコンプライアンス遵守に必要な反社チェック・コンプライアンスチェックについて触れていきます。 企業のコンプライアンス違反を未然に防いで、健全な企業経営を目指していきましょう。 RISK EYES


大手不動産管理会社A社「内部情報持ち出し」

大手不動産管理会社A社が保存していた顧客情報5,000件が、元従業員により不正に持ち出された事件。
流出した情報はマンション名、部屋番号、氏名、住所、電話番号など、日常生活に密接に関わるものが多く、元従業員は2019〜2020年の間で2回に分けて、とある外部法人に対し故意に流出させていました。

A社は、外部法人に向けて情報の利用停止および廃棄を請求し、情報が流出した顧客には、個別に書面にて対応を行いました。
A社では2022年にも、元従業員が14件分の個人情報を不正使用する事件が発生しています。

参照:ITmediaNEWS「約5000件の個人情報が流出 元従業員が不正に持ち出し」

B市「個人情報の入ったUSBメモリ紛失」

B市民46万人の個人情報(名前、住所、住民税額、口座情報など)が入ったUSBメモリが紛失した事件。
紛失したのはB市から情報管理を委託されていたC社が、さらに委託したD社の従業員で、外部で作業するために市役所内のサーバーから無断でデータを持ち出していました。

その後、データを持ったまま従業員同士で飲酒し酔ってしまいUSBが入っているかばんを紛失してしまいました。
B市と委託先のC社の間では、無断で第三者に業務させることを禁止としていましたが、C社は無断でD社に委託。

B市は「元々B市との約定を順守する意図がなかったのではないかとすら推認されてもやむを得ない」と厳しい指摘をしています。

参照:神戸新聞「委託業者が再々委託や隠ぺい工作」

株式会社E社「パワハラによる過労死」

株式会社E社の従業員がパワハラ、長時間労働が原因で過労死した事件。
E社は各店に対し、残業予算の範囲内で作業を行うようにと指導を行っており、過労死した従業員が働く店舗もその内の1つでした。

残業予算で収まらないような過剰な仕事量を受け持っていた従業員は、毎日0時近くに帰宅するほどのサービス残業を強いられていました。
さらにマネージャーからも怒鳴られ、心身の不調をきたしてしまった従業員は、心臓発作で妻と子を残し亡くなりました。

遺族は労災認定後、E社を相手に損害賠償を請求し、一審で全面勝訴しています。

参照:My News Japan「パワハラマネージャーから罵倒&サビ残の日々で30歳過労死」

関連記事:コンプライアンス違反の事例を紹介 ハラスメントとの関係も解説

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認可保育園「ハラスメントによる保育士一斉退職」

私立認可保育園で、園長らからのハラスメントを理由に保育士17人、栄養士1人が一斉に退職する意向を示した事例。
保育士らは書面にて「以前から園長、専務からパワハラなどのハラスメントを受けていた」と市、保護者に対し説明していました。

市は園に対し、保護者説明会を開き、保育体制について報告するように求め、加害者である園長、専務は謝罪しましたが、事態は収まらず退陣。
園は別会社が経営を担い、何とか保育は継続できるようになりました。

参照:朝日新聞デジタル「保育士ら18人、一斉退職へ 園長らのハラスメント訴え」

大手洋菓子製造メーカーF社「期限切れの原料使用」

大手洋菓子製造メーカーF社で、消費期限や賞味期限切れの牛乳や卵などを使用し、洋菓子を製造していた問題。

工場によっては、法令基準を上回る細菌が検出される例もありました。
工場側の判断により、期限が切れているもしくは切れることを知りながら、製造をしたり、消費期限を故意に1日長く表示したことが原因でした。

これを受け、当時の社長は辞任まで追いやられる事態にまで発展しています。

参照:朝日新聞デジタル「社長が辞任を表明 期限切れ使用、新たに18件」

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コンプライアンス遵守に必要な反社チェック・コンプライアンスチェックとは

コンプライアンス遵守に必要な反社チェック・コンプライアンスチェックとは

コンプライアンスを遵守するために、企業はさまざまな対策を講じる必要があり「反社チェック」もその1つです。

企業にとって暴力団などの「反社会的勢力」や半グレなどの反社会的行動を起こす人たちとの関わりを持つことは、経営体制を大きく傾かせるほどのリスクがあり、絶対に避けたい要素です。近年は、反社会的勢力であることを隠している企業や人物も増えており、知らず知らずの内に取引してしまうリスクがあります。

反社チェックは、反社会的勢力や反社会的行動を起こす人との関わりを未然に防ぐための方法です。
従業員はもちろん、取引先、株主など企業と関係している人物や組織全てをチェックします。

反社チェックには大きく分けて4つの方法があります。

  • インターネット・新聞の記事検索サービスでのセルフ検索
  • 取引先企業の情報確認
  • 弁護士や警察などの専門家に依頼
  • 反社チェックツールの活用

インターネットや新聞は手軽に調べられるので便利ですが、膨大な情報から必要なものを抜き取り精査する必要があり、時間がかかってしまいます。
もし反社との関わりの疑惑が出てきたら弁護士や警察などの専門家に依頼するのが得策です。

関連記事:反社チェック・コンプライアンスチェックの具体的な方法とは?

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まとめ

近年注目されているコンプライアンスに違反すると、経営体制を大きく傾かせるような事態に発展するため、企業や所属する従業員1人1人は、自社に必要なコンプライアンスを理解し遵守する必要があります。

コンプライアンス遵守を効率的に行うためには、企業にあった適切なコンプライアンス対策や予防策を立て実行することはもちろん、反社会的勢力を排除するための「反社チェック」の検討も必要です。

健全な経営体制のためにも、まずは自社のコンプライアンスに対する状況を精査してみましょう。

関連記事:コンプライアンスとは?わかりやすく・簡単に意味や使い方を解説
関連記事:反社チェックを無料で行う方法 ツール利用についても解説

  コンプライアンスとは?わかりやすく・簡単に意味や使い方を解説 近年、企業に対して「コンプライアンス」が求められる機会が多くなりました。もし企業がコンプライアンスに違反してしまうと、企業のイメージダウンはもちろん、従業員、株主、クライアントなどのステークホルダーからの信頼を失い、最悪の場合「経営破綻」にまで追い込まれることもあります。 そのため、企業はコンプライアンスの重要度をしっかりと認識し対策を行う必要があります。 今回は企業が求められている「コンプライアンス」の意味や関連用語、リスクについて分かりやすく解説し、最後にコンプライアンス遵守に重要な反社チェックについても紹介していきます。 RISK EYES
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RISK EYES編集部
RISK EYES編集部
反社チェックツール「RISK EYES」のブログ編集部です。反社関連の情報だけでなく、与信やコンプライアンス全般、IPO準備などについても執筆しています。
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