コンプライアンスが重要視される理由とは?必要なワケを解説
法令遵守や社会的モラル、マナー・ルールを意味するコンプライアンス。
昨今、SNSなどの影響によりコンプライアンスが重要視されています。
今回は、コンプライアンスが重要視される理由や企業におけるコンプライアンス・プログラムとはなにかについて解説していきます。
【参考】より深く知るための『オススメ』コラム
チェックリストでわかる!反社チェックの体制・運用点検リスト
目次[非表示]
▶とりあえずダウンロード!【無料で反社チェック体制・運用を総点検】
コンプライアンスが重要視される理由とは
なぜコンプライアンスは重要視されるのでしょうか。
この章ではコンプライアンスが要請される背景と、企業がコンプライアンスに取り組まないと起きることの2つを中心に解説していきます。
コンプライアンスが要請される背景
日本の企業がコンプライアンスを要請される状況になった背景の1つとして、過去の不祥事問題があります。
食品偽装や粉飾決算、SNSでの炎上などを通じて、企業内のコンプライアンス強化が注目されるようになったのです。
コンプライアンスが守られていないことで引き起こされる事件は、自社の損失だけでなく関わっている他企業にも悪影響を及ぼしてしまいます。
これらのリスクをコンプライアンス強化によって適切に管理することで、企業が健全であることをアピールできます。
企業の透明性を保つためにも、コンプライアンスが重要視されているのです。
企業がコンプライアンスに取り組まないと起きること
もしも企業がコンプライアンスに取り組まないとどのような問題があるのでしょうか。
コンプライアンスに対するリスク回避の施策が取られていないと、消費者や取引先だけでなく投資家からの信用も失ってしまい多くのビジネスチャンスを失う原因になります。
また、コンプライアンスが守られていない職場環境は従業員にとってもリスクになるため、離職率にも関係し良い人材を確保することが難しくなる場合も。
SNSが発達している昨今、企業のコンプライアンス違反はすぐにネット上で拡散されてしまうため、最悪の場合廃業・倒産に追い込まれてしまう恐れもあります。
このような事態をさけるためにも、コンプライアンスを重要視することが大切です。
関連記事:コンプライアンスとは?わかりやすく・簡単に意味や使い方を解説
企業におけるコンプライアンス・プログラム
企業において、コンプライアンスに取り組むために「コンプライアンス・プログラム」が組まれる場合があります。
この章ではコンプライアンス・プログラムとは何かをプログラムの具体例とコンプライアンスにおける社内の役割に沿って解説していきます。
コンプライアンス・プログラムの具体例
コンプライアンス・プログラムの具体的な取り組みは、主に社内の内部統制にあります。
役員が管理職や従業員に対してコンプライアンスの方針を教育しながら、日常的にそれが守られているか・問題がないかを監視すること、さらにコンプライアンスの方針自体に問題がないかを定期的に点検するという作業も含まれます。
コンプライアンス・プログラムの取り組みは社内で完結させず、株主などの外部から責任を追求された時などにも適切に対応できるように、取り組みの視覚化を行わなければいけません。
企業の業種によってもコンプライアンスの方針やコンプライアンス・プログラムをどのように策定していくかが異なるため、その企業にあった施策を考えることが大切です。
関連記事:企業イメージをアップさせるコンプライアンス遵守を解説
コンプライアンスにおける社内の役割
企業のコンプライアンスにおいて、社内の役割はそれぞれ異なります。
- 役員
- 管理職
- 従業員
この3つの役割を理解することで、コンプライアンス・プログラムを社内でどのように運用していけば良いかの具体的なイメージを持たせることが可能です。
それぞれ見ていきましょう。
役員の役割
企業のコンプライアンスにおいて、役員はコンプライアンスの違反防止に向けてどのような施策を構築し運用していくかを図る役割を持ちます。
万が一コンプライアンスに問題がある場合は、素早く取締役や監査役に報告する役割も持ちます。
役員自身のコンプライアンスについては役員同士がお互いに監視しなければならない点についても注意が必要です。
管理職の役割
管理職は、役員の補助にあたる役割を担います。
役員が把握しきれない従業員のコンプライアンスに関する実態や問題提起などを行う必要があります。
従業員のコンプライアンスに関する状況を役員などの上層部へ正確に伝える必要のある重要な役職です。
従業員の役割
従業員は、社内で決められているルールを理解し徹底する役割があります。
申請や報告などの手続きに間違いや偽装がないように、正確に処理する責任をもちます。
従業員は社内のコンプライアンス方針に則って行動することはもちろん、方針に疑問を感じた場合・理解が及ばない箇所がある場合は管理職または役員に相談することも求められます。
関連記事:コンプライアンス・リスクとは?リスク管理方法とフローを解説
コンプライアンス・リスク回避のために行うべき反社チェック・コンプライアンスチェックとは
企業がコンプライアンスに関するリスクを回避するためには、反社チェック・コンプライアンスチェックが必要です。
「反社チェック」とは、反社会的勢力と企業が関わらないようにするための管理体制のことを指します。
どのような形であっても、反社会的勢力と関わりがある場合は企業としての信頼を失うことにつながります。
過去の事例では、銀行からの融資が止まり倒産に追い込まれてしまったり、上場廃止やIPO審査断念といったことも起こっています。
反社チェックの具体的な方法として次が挙げられます。
- 暴力団排除条項の締結
- 公知情報やデータベースを活用したチェック
- 企業の基本情報の確認
- 専門の調査期間への委託
取引先が反社会的勢力である場合を避けるためには、まず暴力団排除条項を締結しておく必要があります。
暴力団排除条項に対して取引先がネガティブな反応を示したり、内容の変更を求めてくる場合は反社である可能性があるので、さらに詳しく調べるようにしましょう。
公知情報である新聞やインターネットの検索でヒットする記事、暴追センターとの連携で入手できる反社会的勢力に関するデータベースを活用して調査する方法もあります。
これらのデータベースを活用しても明確にならない場合は、興信所などの専門の調査期間に依頼しましょう。最終的には警察や弁護士に相談することがおすすめです。
反社チェックは、コンプライアンスだけでなく社内の信用に関わる重要な施策のため、どのように調査しておくかを社内で明確にしておく必要があります。
内部管理体制を整えると共に、反社チェックに対する対応も考えておくようにしましょう。
関連記事:反社チェック・コンプライアンスチェックの具体的な方法とは?
まとめ
今回はコンプライアンスが重要視される理由について解説していきました。
コンプライアンスを強化するためには、コンプライアンスがなぜ重要視されるのかを理解した上で様々な施策を考えておく必要があります。
コンプライアンスに関する施策は、企業において重要な経営課題の一つです。
反社会的勢力に対する施策も兼ねて、慎重に検討するようにしましょう。
関連記事:コンプライアンス違反とは?事例や法令遵守のための取り組みを解説
関連記事:コンプライアンス違反の罰則とは 起こさないための対策と事例を詳しく解説